2021年4月6日 2021年7月20日
目次
悪評ありつつも経営のセンス〇
この記事では、コナミへの転職を考えている方向けに
採用基準と、向いている人材及び向いていない人材をまとめました。
記事の信頼性ですが、筆者はゲーム業界に15年以上在籍しています。
特にゲーム大手に関しては何社と経験し、情報網も多岐に渡ります。
また、派遣社員、業務委託契約、契約社員、正社員と全ての雇用形態を経験しております。
そんな筆者の観点から、他のネット記事には無い情報をメインに記事を作成しました。
コナミに転職を検討されている方の参考になれば幸いです。
また、当ブログでは他のゲーム大手会社についてもまとめてあります。
ゲーム大手9社をまとめてありますのでこちらもご覧ください。
結論 : 向き不向きについてと採用基準について
コナミに向いている方
- スポーツ系、カードゲーム系のIPに携わりたい
- ホワイトな職場で働きたい(アミューズメント部署を除く)
コナミに向いていない方
- トップダウンに囚われず、積極的にボトムアップしたい
- 高収入を得たい
- 細かいルールに縛られたくない
基本情報
会社名 | 株式会社コナミデジタルエンタテインメント |
従業員数 | 1,839名 |
売上高 | 1956億円(2021年3月期) |
メインコンテンツ | コンシューマーゲーム / スマホゲーム |
本社所在地 | 東京都 |
主なタイトル | プロ野球スピリッツ ウィニングイレブン 実況パワフルプロ野球 |
会社としての特徴
業界では有名な同族経営
コナミと言えば同族経営です。
これは業界でも有名な話ですね。
良し悪しは別として、
間違いなく言えるのは強烈なトップダウンであるということです。
トップからの指示が速いことによって迅速な対応も出来ますし、
事業を先手取る事も出来ます。
昨今のコナミのスポーツジム事業やアミューズメント事業の発展は
このトップダウンの強さが無くては成り立たなかったでしょう。
最近では海外のサッカー選手が差別的発言をしたことによって、
すぐにコナミは契約を解除しました。非常に判断が速かった処遇と言えます。
同時に悪評も多いのも事実です。
数年前に世界的に有名な小島秀夫氏がコナミから退社した際は
泥沼の退社劇となりました。
少し調べれば出てくることですが、
なかなかの会社としての対応を取っています。
しかしそれでも同氏が退社以降のコナミの売り上げは右肩上がりで
経営上は何の問題も無かったと言わんばかりの数字が並んでいます。
つまるところ同族経営に癖はありつつも経営としては至極全うです。
業績は右肩上がりで2021年3月期は最終利益が435億円という数字を叩き出しました。
これからも後述のIPを武器に堅い戦い方をするでしょう。
偏りのあるIP
MGSシリーズが期待出来なくなった今
コナミが誇るのはスポーツ系とカードゲームのIPです。
プロ野球スピリッツ
ウイニングイレブン
実況パワフルプロ野球
遊戯王シリーズ
桃太郎電鉄シリーズ
麻雀格闘俱楽部Sp
有名どころはやはりスポーツ系です。
プロ野球スピリッツはスマホゲーム、コンシューマーゲーム共に
コナミの柱の1つとなりました。
パワプロやウイニングイレブンは説明不要の老舗タイトルですね。
遊戯王はカードゲームがメインですがコンシューマー、スマホ共にゲームも出しており
昨今は世界展開も積極的にしています。
こうしてみると他のゲーム大手と比べてかなりIPの偏りが見受けられます。
スポーツとボードゲームばかりで、王道RPGやアクションは勢いがありません。
以前はMGS、幻想水滸伝、サイレントヒルといった個性的なゲームがありましたが
今は「出せばある程度売れるゲーム」を定期的に配信している印象です。
六本木から銀座一丁目に移転
コナミと言えば六本木ミッドタウンでしたが
現在は銀座一丁目に「コナミクリエイティブセンター銀座」という自社ビルを構えています。
ゲーム大手の中で銀座に構えるというのは珍しいです。
渋谷や新宿を外して銀座一丁目に自社ビルというのは
コナミ位でしょう。
こちらはオフィスエリアだけでなく、
コナミが推し進めるe-sportsの拠点としても機能しています。
「eBASEBALL プロリーグ」のeクライマックスシリーズ・e日本シリーズ
をNPBと共催するなど新しい取り組みも行っています。
この先、世界的にe-sportsの分野は発展が期待されるので
e-sports後進国の日本としては盛り上げて頂きたいですね。
ここまでを見ても、コナミが普通のゲーム開発会社でないことが分かります。
上記をふまえて、転職の際に向いている人材と向いていない人材をご紹介いたします。
向いている人材
スポーツ系 / カードゲーム系のIPに携わりたい
先述の通り、まずはIPの適正がある人材が向いています。
ウイニングイレブンや実況パワフルプロ野球は成熟されたIPです。
グラフィックの向上はもちろん、遊びの面でも常に進化し続けています。
逆に言えばマンネリもいいところです。
これから入社するのであれば、何年も同じIPを作り続けているスタッフと共に働く訳ですから
普通のゲーム開発と違うことを認識しましょう。
他社のIPでもこういったシリーズものはあるのですが、
意外と人員が流動的だったり、タイトルを新しい部署に振ったりと
関わるスタッフの状況は様々です。
これは、会社として新規IPをどんどん作ろうとする場合です。
しかしコナミの様に新規IPを伸ばそうとする姿勢が低い場合、
既存IPは既存の人員で回す仕組みが出来上がっています。
スタッフの一員としてその中に入るのであれば
IPに興味があるに越したことはありません。
転職をお考えでIPをプレイしたことがない方は、是非一度やってみましょう。
ちなみに、ボーナスは部署の成績が影響する為、
強いIPで働いた方が賞与が上がります。
ホワイトな職場で働きたい(アミューズメント部署を除く)
数ある大手の中でも法令遵守意識の強い企業です。
昨今の働き方改革の前から
コナミはブラックなイメージを避けようとしてきました。
部署や時期によるところもありますが、
基本的に有休は通りますし、残業も多くありません。
ただしアミューズメント系は未だ体育会系の空気が残っており、
その限りではありません。
ホワイトを重視するのであれば
アミューズメント系のは避けた方が良いでしょう。
最新の現場の状況を知りたい場合は、
転職エージェントに一度相談することをおすすめいたします。
おすすめの転職エージェントの比較記事はこちらからご覧ください。
向いていない人材
トップダウンに囚われず、積極的にボトムアップしたい
向いていません。
先述の通り、コナミはトップダウンの会社です。
創造者一族の意向が強く、彼らが様々な部署に配置されている為
常に内向的な目が光ります。
この点に関しては、メリットデメリット双方にあるため
会社の特色としか言いようがありません。
下からの発言を重視する会社が良ければコナミはおすすめできません。
部署間移動もあまり流動的ではない為、
一度目を付けられると仕事がやりにくく感じるリスクがあります。
また、既存IPの既定路線が強いため
新規IPを積極的に開発したいという土壌は整っていません。
新しいことをどんどんチャレンジしたいという方には向いていません。
しかし、同じタイトルを細く長く続けたいという方には適しています。
高収入を得たい
大手なのでそれなりの給与が出ますが、おすすめしません。
まず給与体系や人事評価制度がコロコロ変わる点
これはシンプルに良くありません。
加えて、基本給と昇給幅が少ない点が挙げられます。
その分を賞与で補うのですが
会社の業績と部署の成績両方を加味する必要があるため
賞与に期待するのはリスクです。
また、他の大手にはベテランや優秀な人材には
ドカッと年収を上げて転職できるチャンスがあるのですが、
その様な例外もほとんどありません。
給与を重視する場合は他の会社をおすすめいたします。
ゲーム大手の年収ランキングはこちらの記事をご覧ください。
細かいルールに縛られたくない
非常に細かいルールが多いのがコナミの特徴です。
初めての人は戸惑う部分も多いかもしれません。
データ保護やコンプライアンスの観点からの
セキュリティ防止策なら分かりますが、
タバコや外出が許可制だったり、チャットの中身が見られて指導が入ったりといった
普通の会社には無いルールが存在します。
他にもコロナに関係なく、同業他社との会食は原則禁止、
休日出勤の際に申請が無いとゲートが開かないと言った独特な風潮があります。
コンプライアンス遵守がある意味最大の特徴でもあるので、
この方針は今後も変わないでしょう。
反面、先述したようなホワイトな一面がありますので一長一短です。
あまり細かいルールに縛られたくない人には居心地が悪いでしょう。
まとめ:IPの偏りは今後も続く
いかがでしたでしょうか。
どの会社も新規IPの立ち上げには苦労していますが
コナミは特に顕著です。
むしろ既存IPのシリーズ化はこれからも続き、
スポーツ系とカードゲームの2つの柱は崩れることが無いでしょう。
当ブログではコナミ以外にもゲーム大手会社についてまとめてありますので、
併せてこちらからご覧ください。
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